AGA(男性型脱毛症)関連のキーワードでネット検索すると、「発毛剤」「育毛剤」「養毛剤」の言葉が入り混じっています。ドラッグストアでは、養毛剤や育毛剤が大量に陳列されています。
ここで、AGA治療で「発毛剤」「育毛剤」「養毛剤」の違いを押さえておきたい。
まず最初に、これらの製品の効果、効能のイメージは次のとおりです。
【発毛剤】>>>>>>>【育毛剤】>>【養毛剤】
Contents
発毛剤とは?
発毛剤とは読んで字のごとく、「発」「毛」「剤」。髪の毛が薄くなっていたり、はげている頭皮から髪の毛が生えてきたり、いま頭皮に生えている髪の毛が太くなる効果、効能がある製品です。
それらは発毛剤で「医薬品」です。
医薬品は臨床試験で科学的に効果が認められ、厚生労働省によって「発毛の効果がある」と承認されています。
以下は、発毛効果が認められている医薬品。
医薬品名 | 男女 | 日本皮膚科学会
ガイドラインの 推奨度 |
プロペシア
(フィナステリドが主成分) |
男性用 | A
(AGA) |
ザガーロ
(デュタステリドが有効成分) |
男性用 | A
(AGA) |
ミノキシジルタブレット
内服薬 (ミノキシジルが主成分) |
男性用
女性用 |
D |
ミノキシジル外用薬
(ミノキシジルが主成分) |
男性用
女性用 |
A |
これらは治験により、発毛剤として医薬品の効果、効能が医学的に認めれられているわけです。
※2015年9月28日、ザガーロ(デュタステリド)がAGA医薬品として厚生労働省に認可されました。
育毛剤とは?
厚生労働省により認められている「医薬部外品」の育毛剤は、今生えている髪の成長を配合成分でサポートする製品です。
言い換えますと、「育毛剤」に発毛効果は認められていません。
各種、育毛剤メーカーのオフィシャルサイトや販売ページで
「発毛の効果!」
「毛が生える!」
なんて表示があれば、明らかに薬機法(旧、薬事法)に抵触します。
ご存知のように、市場には「これでもか!」というほど育毛剤が出回っています。楽天なんかは育毛剤の激戦区で、大きく派手なバナーがAGA患者をあおり、極太の頭髪がグラフィックソフトでたくましく描かれています。
「楽天ランキング1位」「楽天コスメ大賞」「殿堂入り」「コスメ大賞受賞」等の派手なバナーが踊っていると、AGAに悩む患者はついつい縦長の販売ページに見入ってしまうのは無理もありません。
多くの育毛剤が市場に流通していますけど、中には自分に合う育毛剤が見つかるかもしれません。かなり時間とお金をかけて1本1本検証していけば、いつか効果を感じられる製品に出会えるかもしれません。
とある育毛剤はAさんには効果が感じられても、Bさんにはさっぱり効果が無いというケースがごまんとあるわけです。
医薬部外品の育毛剤の効果を否定することはできませんが、使わないよりはマシと考える人が数多いと思います。自分に合う育毛剤に巡り合えるまで、日々、育毛剤を試している人が多いのではないでしょうか。
永久返金保証付きの育毛剤
そのような育毛剤の中で、この育毛剤は永久返金保証が付いています。
「XY日間、返品OK」なんて広告はよく見ますけど、育毛剤で「永久返金保証」なんて広告を見たことがありません。
もし、あったらスイマセン。
まず、無いと思います。
通販の世界で返品は付きものですが、育毛剤のような世界で「永久保証」を付けるのは普通ではありません。ダメな商品であれば、メーカーは返品の山を抱えてしまい経営が傾きます。
つまり、半端ではない自信がある証拠です。
育毛シャンプー
育毛剤と並んで「育毛シャンプー」が市場に氾濫しています。
そもそもシャンプー類には育毛効果を期待できませんし、当然のごとく発毛効果もありません。
育毛シャンプーという表現は薬機法(旧薬事法)に抵触するのではと思いますけど、育毛をイメージさせるような商品販売ページが氾濫しているのが現状です。
医薬部外品のシャンプーや化粧品のシャンプー類には、頭皮と髪にいいと考えられる大量の成分が配合されています。シャンプーの中には、植物成分を配合して男性ホルモンへ何らかの作用をするような表現も見受けられます。
いずれにしましても、概ね男性は短髪が多いですから、シャンプーの所要時間は数分程度。有効成分が、そのような短時間で毛根に浸透するとは考えにくいのです。
丁寧にシャンプーすることで、頭皮の皮脂と髪に付着している汚れを洗い流し、清潔な頭皮環境を整えることはできます。皮脂を取り除くことで、使用している育毛剤が毛根に届きやすくなります。
清潔な頭皮環境を整えて、フケや痒みを予防する意味でも、頭皮と髪を清潔に保つ必要があります。
このような中で、管理人が気に入っているシャンプーはこちら。
医療用シャンプー
なお、AGAクリニック等の医療機関が扱っているシャンプーでケトコナゾールを配合した医療用シャンプーがあります。
このシャンプーはフケや痒みをおさえて、脂漏性皮膚炎対策や皮膚に存在する菌やカビなどに対して殺菌と抗菌作用があります。
この医療シャンプーは市場に流通している割高なシャンプーに比べて、良心的な価格設定になっていることもあり、医師に相談して使用してみる価値はあると思います。
自分に合ったシャンプー
いずれにしても、市場に流通している「育毛シャンプー」なる製品で発毛は期待できません。
そもそも、育毛シャンプーで発毛するならば、AGAとFAGA患者は毎日シャンプーするだけでいいのです。毎日、朝シャンして、夜もシャンプーしたくなります。
シャンプーすれば、バラ色の生活がラクラク手に入るのです。
それ以外のAGA対策やケアは不要になるはずです…
それよりも、自分に合ったシャンプーを選ぶことが大切だと思います。自分の頭皮が乾燥肌や敏感肌の場合、洗浄力が強いシャンプーを使うと頭皮環境が悪化します。過剰に皮脂を取り除くことは、頭皮にとって良くありません。
体も同様で、洗浄力が強いボディソープで体を洗う意味がありませんし、皮脂を摂りすぎるとかえって皮膚に対してマイナスです。
高級アルコール系シャンプーは避けたい
高級アルコール系シャンプーとは、よくドラッグストアで販売されている製品で
「安価」
「泡立ちがいい」
「香料が強い」
製品です。
高級アルコール系シャンプーは「高級な」という意味ではないので、誤解が無いようにしましょう。
シャンプーラベルの成分表記にラウリル硫酸ナトリウム、ラウレス硫酸ナトリウム、ラウレス硫酸アンモニウム等の記載があれば、高級アルコール系シャンプー。
高級アルコール系シャンプーは石油から作られている製品ですから、概して洗浄力が強すぎるのです。髪と頭皮への刺激が強すぎることもあって、AGA患者であれば「高級アルコール系シャンプー」は避けたいもの。
1本1,000円以内のシャンプーは高級アルコール系シャンプーがほとんどですから、もしあなたがAGA、FAGAに悩んでいるのであれば、今日からでも使用を中止した方がいいと思います。
養毛剤とは?
養毛剤は、薬事法で「化粧品」に分類される製品です。
養毛剤は頭皮にいいと考えられる成分や髪にハリと艶を与える成分、香料が配合されている製品です。養毛剤は化粧品である以上、発毛効果が無いのが前提です。
あなたにマッチするAGA対策、治療は?
ネット検索すると、「育毛剤」「発毛剤」「養毛剤」等の言葉が氾濫しているため、一体何がいいのか訳が分からなくなってきます。
以上の言葉の定義を知ることで、自分にマッチする製品とAGA対策が見えてくることでしょう。
いずれにしましても、育毛剤や養毛剤、育毛シャンプーのマーケティングは上手で、宣伝文句を眺めていると発毛するのではと期待を抱いてしまいます。
しかし、効果が得られない製品にいくらお金をつぎ込んでも無意味なのです。半年くらいは製品を使用してみて、変化が感じられなければ次の製品を探すのがAGA対策の近道ではないでしょうか。
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